農業
農業の概要
- ●水 稲
- 稲作経営は様似川流域の平坦地を中心に作付けされ、昭和43年の184ha、84戸がピークで減反政策が進められた昭和45年には117ha、現在はピーク時の15%程度の23ha、8戸の作付けに減少しています。
旧水田については、ほとんどが家畜の飼料用牧草地に転換利用されています。 また、粗生産額については、ピーク時には16,400万円から現在は1,410万円程度まで減少しています。
- ●野 菜
- 様似町では、イチゴを中心とした施設野菜栽培が本格化したのは平成2年で、16戸の農家からはじまりました。
当時は一季成りイチゴ品種の生産を主としておりましたが、平成22年からは、夏秋に生産する四季成りイチゴの生産を主としております。
夏秋に生産するため、加温せず、本州方面の産地の端境期に出荷でき、高収益を得られることができることや「すずあかね」という品種の生産が当地域の気候に適していることから、現在27戸の農家が生産をしており、平成29年度には選果場が町内に建設され、農家の作業負担軽減と出荷基準、規格の統一による品質向上が図られています。
一季成りイチゴ「けんたろう」、「さがほのか」、「あまおとめ」などのほとんどを道内出荷、四季成りイチゴ「すずあかね」のほとんどを東京方面へ出荷しており、平成26年度に粗生産額が10,000万円を超え、現在は23,080万円へと増加しています。
- ●飼料作物
- 昭和45年の減反政策と相まって飼料作物の作付面積は急激に増加し、本町の耕作面積の90%以上を占めています。畜産業と連携し安定的な発展を期すため、家畜の飼養動向に即した良質且つ低コストの粗飼料を安定的に供給し、自給率の向上に努めていきたいと考えておりますが、高齢化や担い手不足などにより生産農家が減少し、それに伴い家畜頭数も減少しているため、自家利用飼料、販売飼料ともに減少傾向となっています。
- ●軽 種 馬
- 馬産地としての歴史は浅く、昭和30年に軽種馬生産がはじまり昭和36年までは1牧場のみでしたが、水稲減反政策の影響により急激に繁栄していきました。しかし、そのほとんどが水田や酪農との複合経営となっていました。現在は24牧場340頭の飼養となっており、牧場数、頭数ともに、ピーク時の約半分程度まで減少しております。
減少傾向の影響や近年の経済情勢により大きな転換期を向かえていますが、軽種馬生産については基幹作目として、重要な役割を果たしています。
- ●肉 用 牛
- 肉用牛生産については、これまでは、酪農家で生まれた乳用牡牛を肥育する複合経営や肥育経営でしたが、昭和61年の新富地区の再開発に伴い、肉用牛種が大規模に導入され、現在は自然放牧主体での繁殖から肥育までの一貫生産体制による、特徴ある肉牛生産を行っています。
また、平成16年には軽種馬生産からの経営転換等もあり、現在3牧場が黒毛和種の繁殖に取り組んでおります。
- ●酪 農
- 酪農については、乳用牛貸付事業の影響から、ほとんどの農家が複合経営の形により、酪農を営んでいて、昭和40年には58戸の農家で酪農を営んでいました。その後、軽種馬生産への経営転換により減少を続けて、平成2年には4戸(酪農3戸、牡乳牛肥育1戸)まで減少いたしました。
現在は3戸の農家で酪農専門に経営を行っております。
- ■農家戸数、農業就業者数、農用地面積等
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区分 令和元年度 農家戸数 54戸 農家人口 117人 耕地面積 967ha ・水稲 23ha ・普通畑 944ha
- ■農業生産額
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(単位 万円)
区分 令和元年度(生産高) 令和元年度(粗生産額) 水稲 64トン 1,400 酪農 479トン 4,500 軽種馬 33頭(セール販売のみ) 17,600 肉用牛 35頭 2,500 野菜他 124トン 23,100 合 計 49,100 - ■新規就農者支援情報